国際貿易における貨物海上保険
外航貨物海上保険・内航貨物海上保険・運送保険の3種類の保険について、
それぞれの特徴・補償内容・保険料・契約時の注意点などを詳しく説明します。
国際貿易に関わる人々にとって役立つ詳細な情報をご紹介します。
貨物海上保険とは?大きく分けて3種類
世界の国際貿易がますます拡大する中、企業は商品や製品を世界各地に輸送する機会が増えています。
ただし、外国への輸送には陸上、空路、海路などさまざまな輸送手段を利用し、
その都度様々なリスクに直面する可能性があります。
こうしたリスクを最小限に抑え、商品や製品を目的地まで安全に届けるためには、
貨物保険が必要不可欠です。
外航貨物海上保険
外航貨物海上保険は、
海外への海上輸送中に発生する様々な事故によって貨物が損害を受けた際に補償される保険です。
例えば、船が沈没したり座礁したりする、荒天による荷物の損傷などのリスクをカバーします。
海外への海上輸送では、長距離の航海が一般的であり物理的な衝突や悪天候などのリスクが存在します。
これらの事態に備えて、国際的な取引では
通常インコタームズと呼ばれる国際規定に従って取引が行われます。
インコタームズでは、買い手と売り手が取引条件や保険の手配などを事前に合意します。
主な取引条件にはFOB条件、CFR(C&F)条件、CIF条件などがあります。
これらの条件に応じて、貨物の売り手と買い手のどちらが保険を手配するかが決まります。
FOB条件、CFR(C&F)条件、CIF条件とは?
FOB条件(Free on Board)船上渡し条件
売主が貨物を本船に積み込んだ時点で危険移転が発生し、買主の責任となります。
売主の責任範囲
輸出港での通関手続き、荷積み、輸出許可証の取得、海上運賃支払いに関する書類作成
買主の責任範囲
海上輸送中の保険加入、輸入港での通関手続き、荷下ろし、輸入許可証の取得
CFR条件(Cost and Freight)運賃込み条件
FOB条件に加えて、売主が海上運賃を負担する条件です。
売主の責任範囲:FOB条件に加えて、海上運賃の支払い
買主の責任範囲:CFR条件以降の責任範囲はFOB条件と同様
費用負担
売主:輸出港までの運賃・輸出港での荷役費・輸出港での通関手数料・海上運賃
買主:海上保険料・輸入港での荷役費・輸入港での通関手数料
適用される貿易条件
FOB条件よりも買主の負担が軽減されるため比較的安価な商品に適しています。
売主が海上運賃を手配し、輸送を管理したい場合に適しています。
CIF条件(Cost, Insurance and Freight)運賃・保険込み条件
CFR条件に加えて、売主が海上保険に加入する条件です。
売主の責任範囲:CFR条件に加えて、海上保険の加入
買主の責任範囲:CIF条件以降の責任範囲はFOB条件と同様
費用負担
売主:輸出港までの運賃・輸出港での荷役費・輸出港での通関手数料・海上運賃・海上保険料
買主:輸入港での荷役費・輸入港での通関手数料
適用される貿易条件
買主が海上保険に加入する必要がなく、
最も買主の負担が軽減されるためあらゆる商品に適しています。
売主が海上保険を手配し、買主に安心感を与えることができます。
例えば、売り手が輸出企業である場合、CIF条件では買い手のために保険を手配する必要があります。
FOBやCFR(C&F)条件でも、倉庫から船積みするまでの間は保険が適用されないため
その期間の保険手配も必要です。
買い手が輸入企業である場合、FOBやCFR(C&F)条件では自ら保険を手配する必要があります。
取引条件や保険の手配に関する責任を明確にすることが重要です。
内航貨物海上保険
内航貨物海上保険は、
国内での海上輸送中に発生する商品や製品の損傷などさまざまな事故に対して補償してくれる保険です。
外航貨物海上保険が海外向けの保険であるのに対し、
内航貨物海上保険は日本国内の輸送に対応しています。
目的地が海外であろうとも、海上でのリスクは存在します。
そのため、国内の取引においても保険をしっかりと手配することが重要です。
内航貨物海上保険では、海上での事故だけでなく陸上での保管や荷役中の事故も補償の対象となります。
国内の海上輸送だけでなく、陸路でも様々なリスクがありますので
それらに備えて加入することが安心です。
ただし、内航貨物海上保険は貨物の損害を補償する保険であり船舶自体は補償されません。
船舶自体の保険が必要な場合は、別途「船舶保険」に加入する必要があります。
運送保険
運送保険は、国内の陸上輸送中に発生するあらゆる事故に対する補償を提供する保険です。
この運送保険には、運送業者が荷物の損害に対して賠償するための賠償責任保険と
荷主が荷物のリスクをカバーするための物流保険の2種類があります。
この記事では、特に荷主が加入する物流保険に焦点を当てて説明します。
まず、運送業者や倉庫業者は自然災害が原因で発生した事故は賠償責任を負わなくても良いと
国土交通省の定める約款に記してあります。
そのため荷主は運送業者の保険で補償対象外や不十分な部分を補うために必要とする保険です。
物流保険では、特定の保険事故に限定、もしくは全てのリスクをカバーすることができます。
【例】
基本保障【貨物に生じた損害】
・輸送中(輸送用具の衝突・破損・盗難・紛失)
・保管中・加工中(水災・爆発・風災・破損・盗難)
・日本国内での輸送中・保管中・加工中のすべての偶然な事故により貨物に生じた損害に対する補償
【例】
【残存物取り片付け費用】
・処分に必要となる残存物取片付け費用や廃棄費用
【事例】
大雨により、依頼中の運送業者トラックが事故にあい荷物の破片や残存物の片づけに要した費用の保障
さらに、契約時に指定した保管場所以外での一時的な保管など国内のさまざまな場所での補償も可能です。
一部の人は、輸送中にトラックで自動車保険に入っているため
運送保険は不要だと考えるかもしれません。
しかし、自動車保険は車両自体の損害や事故による損害をカバーするものであり
輸送中の貨物は補償されないこともあります。
陸上輸送も多くのリスクを伴いますので、適切な保険に加入しておくことが重要です。
国際貿易における貨物海上保険の補償内容
貨物海上保険は、海上輸送中のさまざまなリスクを補償する保険ですが
補償内容は保険契約によって異なります。
一般的に補償される主なリスクは以下の通りです。
- 海上危険:船舶の沈没・衝突・座礁・火災・爆発など
- 陸岸危険:荷役中、保管中における貨物の破損・盗難・汚染など
- ストライキ危険:港湾労働者のストライキなどによる輸送遅延
- 戦争危険:戦争・テロ・暴動などによる貨物の損害
特約を付帯することで、以下のリスクを追加で補償することができます。
- 地震・噴火危険:地震や噴火による貨物の損害
- 盗難危険:輸送中における荷物の盗難
- 破損危険:輸送中における荷物の破損
- 汚染危険:輸送中における荷物の汚染
- 延着危険:輸送遅延による損害
保障金額
貨物海上保険の補償金額は、保険契約時に設定した保険価額に基づいて支払われます。
保険価額は、一般的に貨物の購入代金または時価で決定されます。
保険料
貨物海上保険の保険料は、一般的に保険価額の0.5%~5%程度です。
補償内容・保険価額・輸送距離・過去の事故歴などのさまざまな要素によって決定されます。
契約時の注意点
貨物海上保険に加入する際の注意点をまとめました。
- 補償内容を十分に確認する
- 保険価額を適切に設定する
- 特約を必要に応じて付帯する
- 保険料を比較検討する
- 信頼できる保険会社を選ぶ
まとめ
貨物海上保険は、国際貿易におけるリスクを管理するために欠かせない保険です。
補償内容、保険料、契約時の注意点などを理解し
自社のニーズに合った最適な保険を選ぶことが重要です。
貨物海上保険の内容も種類も普段の生活では、あまり聞きなれない言葉ばかりですよね。記事では、外航貨物海上保険・内航貨物海上保険・運送保険の3種類の貨物海上保険について説明しましたが、貿易に詳しくなりたい方に少しでもわかりやすく参考になれれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
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