軽貨物ドライバーになるための第一歩！黒ナンバーの基礎知識

　ECサイトの普及により、物流業界はますます活発化しています。その中で、軽貨物ドライバーは、小口配送やラストワンマイル配送など、様々な場面で活躍しています。

軽貨物ドライバーとして働くためには、まず「黒ナンバー」と呼ばれるナンバープレートを取得する必要があります。黒ナンバーは、事業用として軽貨物自動車を使用する際に必要となるものです。

この記事では、物流業界に興味のある方に向けて、黒ナンバーに関する基礎知識を分かりやすく解説します。

黒ナンバーとは？
軽貨物ドライバーの仕事内容
1. 軽貨物ドライバーの需要
まとめ

黒ナンバーとは？

　黒ナンバーは、主に軽貨物自動車に付けられるナンバープレートです。正式名称は「事業用自動車」ナンバーで、緑ナンバーと区別するために黒色地に黄色文字で表示されています。

この、黒ナンバーを取得しないと軽貨物運送事業を行うことができません。

黒ナンバーを取得するには、運輸支局に「自動車運送事業経営届出書」を提出する必要があります。

黒ナンバーを取得できるのは、軽トラックや、軽バン（ワンボックス型の軽自動車）などの軽貨物車（４ナンバー）に限られています。

黒ナンバーの種類とそれぞれの特徴

　黒ナンバーの種類を見てみましょう。

①一般貨物自動車運送事業:
荷物の種類に制限なく、あらゆる荷物を運ぶことができます。

②特定貨物自動車運送事業:
特定の荷物を運ぶ事業です。例えば、引越し業や石油製品の運搬などがあります。

③軽貨物自動車運送事業:
軽貨物自動車を使用して、荷物の運搬を行う事業です。近年、個人事業主として開業する人が増えています。

黒ナンバーの取得の基本条件

　まず、黒ナンバーを取得するためには基本条件をクリアしなくてはいけません。

黒ナンバーを取得するための基本条件は・・・

①軽貨物自動車を1台以上保有する
黒ナンバーは軽貨物自動車にのみ交付されるため、1台以上保有する必要があります。車検証の「用途」欄が「貨物」となっている車両が対象です。

②営業所・休憩施設・車両を保有する
事業の拠点となる営業所と、運転手の休憩施設、車両を保管する車庫が必要です。

■営業所：事務処理を行う場所
運輸支局長に所在地を届け出る必要があり一定の広さ、設備が必要
■休憩施設：運転手が休憩を取る場所
営業所から2km以内に設置し一定の広さ、設備が必要
■車庫：車両を保管する場所
営業所・休憩施設から2km以内に設置車両を収容できる広さが必要

③運送約款を用意する
荷主との契約内容を定めた運送約款（うんそうやっかん）が必要です。これがないと事業を開始する事ができません。例えば、運賃・荷物の引き渡し方法・損害賠償責任などの項目があげられます。

④運行管理体制を整える
安全運行を確保するための運行管理体制が必要です。乗務前点呼・乗務記録の作成・点検整備・ドライバー教育など、運行管理を行う人が必要です。これは、事業を行う本人を管理者として設定しても問題ありません。

⑤損害賠償能力がある
万が一事故が発生した場合に備えて、損害賠償能力が必要です。自賠責保険・任意保険への加入をしましょう。

黒ナンバーを取得する前に、上記の基本条件を満たすことができるかどうかを十分に確認してください。また、地域によっては必要な手続き等が異なる場合があるので運輸支局に確認することをおすすめします。

黒ナンバーの取得方法

　それでは黒ナンバーを取得する方法を見ていきましょう！まずは、以下の書類を準備しましょう。

黒ナンバー取得に必要な書類
●貨物軽自動車運送事業経営届出書:
　事業内容や経営者の情報を記入します。
●事業用自動車等連絡書:
　車両情報や運行区域などを記入します。
●貨物軽自動車運送事業運賃設定届出書:
　運賃料金を設定します。
●運賃料金表:
　設定した運賃料金を記載します。
●車検証のコピー:
　車両の情報を確認するために必要です。

準備した書類は、最寄りの運輸支局に提出しましょう。各都道府県の運輸支局の場所は、国土交通省のホームページで確認することができます。
また、書類の記入方法は、窓口や運輸支局のホームページで確認しましょう。

運輸支局は、提出された書類に基づいて審査を行います。審査には数週間かかる場合があります。

黒ナンバー取得のための審査基準
●事業計画の妥当性
●経営者の資質
●財産状況
●車両の安全性

【❢】黒ナンバー取得の注意点

●黒ナンバー取得には、数週間から数ヶ月かかる場合があります。
●許可証の交付には、審査基準を満たす必要があります。
●取得後に必要な手続きがあります。

黒ナンバー取得には、書類準備、運輸支局への提出、審査、許可証の交付などの手続きが必要です。必要書類や手続き方法は、運輸支局のホームページや窓口で確認できます。

軽貨物ドライバーの仕事内容

　軽貨物ドライバーは、軽貨物自動車を用いて、様々な荷物の運搬業務を行います。

具体的には、以下の仕事内容が挙げられます。

主な仕事内容
配送: 荷主から依頼を受け、荷物を指定された場所へ配送します。
引越し: 家具や家電など、引越し荷物の運搬を行います。
集荷: 荷主から荷物を集め、配送拠点へ運搬します。
配達: 配送拠点から荷物を顧客へ配達します。
その他: 軽貨物自動車で運搬可能なあらゆる荷物に対応します。

軽貨物ドライバーは、一人で複数の業務をこなす必要があり、責任感と幅広いスキルが求められます。