越境EC (海外販売)において、配送は顧客満足度に大きく影響する重要な要素です。
コストを抑えながらも高品質な配送サービスを提供することは、競争力の向上に繋がります。
そこで今回は、国際宅配便と国際郵便の違いとそれぞれの注意点、
国際料金を比較検討する際のポイントを詳しく解説します。
そもそも越境EC (海外販売)とは?
インターネットを通じて海外の消費者に商品やサービスを販売するビジネスです。
近年、急速に成長しており、2023年には世界市場規模が3兆ドルを超えると予測されています。
越境ECは、大きな可能性を秘めたビジネスですが、
成功するためには多くの課題を克服する必要があります。
越境ECのメリット
新たな市場開拓が可能:
国内市場では飽和している商品でも、海外市場では需要がある可能性があります。
販売機会の拡大:
24時間365日、世界中の消費者に商品を販売することができます。
コスト削減:
店舗を構える必要がなく、人件費や家賃などのコストを抑えることができます。
越境ECのデメリット
言語:
商品情報やサポートを多言語で提供する必要があります。
決済:
海外の決済方法に対応する必要があります。
配送:
国際配送の手続きが煩雑です。
法規制:
海外の法規制を遵守する必要があります。
💡越境ECを成功させるためのポイント
- ターゲット市場を明確にする:
どのような商品を、どのような顧客に販売したいのかを明確にする必要があります。 - 商品を魅力的に訴求する:
商品情報を多言語で提供し、高品質な画像や動画を使用する必要があります。 - 顧客サポートを充実させる:
迅速かつ丁寧な顧客サポートを提供する必要があります。 - リスク管理を徹底する:
為替リスクや政治リスクなどのリスクを管理する必要があります。
では海外へ荷物を送る際、国際宅配便と国際郵便のどちらを利用するでしょう?
迷う方も多いのではないでしょうか。それぞれの特徴を理解し、最適な方法を選ぶことが重要です。
次の章で国際宅配便と国際郵便の違いを徹底比較し、それぞれの注意点や利用シーンについて詳しく解説するので一緒に学んでいきましょう。
国際宅配便と国際郵便の違い:徹底比較
✅国際宅配便は、民間の配送業者が提供する海外への荷物配送サービスです。書類だけでなく物品の配送も可能で、通関手続きも代行してくれるため、手続きが煩雑な海外発送も簡単に行えます。
配送速度も速く、追跡機能も標準搭載されているため、顧客にとっても安心です。
配送エリアも広範囲にわたりますが、料金は国際郵便と比べて高額になります。
✅国際郵便は、公的機関が運営する海外への書類配送サービスです。
書類のみの配送に限られますが、料金は国際宅配便と比べて安価です。
通関手続きは原則として自身で行う必要があり、手続きが煩雑です。
配送速度も国際宅配便と比べて遅く、追跡機能も一部のサービスのみ搭載されています。
しかし、例えば国際的な契約書、法的文書、国際組織や税金の通知書などの信書は
国際的な取引や手続きに関連する場合があり、
通常は国際郵便システムを利用しなければなりません。
配送エリアは国・地域限定ですが、書類を送るだけであれば十分な場合が多いです。
国際宅配便 vs 国際郵便:比較表
項目 | 国際宅配便 | 国際郵便 |
---|---|---|
運営主体 | 民間企業 | 公的機関 |
送付できるもの | 書類・物品 | 書類のみ |
通関手続き | 代行可能 | 原則として自身で行う |
配送速度 | 速い | 比較的遅い |
追跡機能 | 標準搭載 | 一部のみ |
配送エリア | 広範囲 | 国・地域限定 |
料金 | 比較的高額 | 比較的安価 |
賠償責任 | 充実している | 限定的 |
その他 | 保険加入可能 | 一部の国・地域のみ |
国際宅配便を利用する際の注意点
- 送付できる物品には制限があります。
- 通関手続きに関する書類を準備する必要があります。
- 保険に加入しておくと、万が一の紛失や破損に備えることができます。
国際宅配便の利用シーン
- 高価な商品や壊れやすい商品を送る場合
- 迅速な配送が必要な場合
- 海外への引っ越しなど、大量の荷物を送る場合
国際郵便を利用する際の注意点
- 送付できる書類には制限があります。
- 通関手続きは自身で行う必要があります。
- 追跡機能は一部のサービスのみ搭載されています。
国際郵便の利用シーン
- 書類を送る場合
- 安価に配送したい場合
- 追跡機能が不要な場合
国際宅配便と国際郵便は、それぞれ異なる特徴とメリット・デメリットがあります。
荷物の種類、送付先、予算などを考慮し、最適な方法を選択することが重要です。
国際宅配便を提供する7つの企業
国際宅配便を提供する7つの企業を比較します。各企業は、独自のサービスや特徴を備えています。
フェデックス エクスプレス
世界最大の航空貨物輸送企業であり、220以上の国や地域に国際輸送サービスを提供しています。
自社のグローバルネットワークを活用し、1〜2営業日以内の厳密な時間厳守の配送を行っています。
UPS
世界最大級の宅配事業者であり、220以上の国や地域でサービスを展開しています。
フルフィルメントや配送サービスを含む国際総合物流サービスを提供し、業界最多の返品オプションを提供しています。
DHLエクスプレス
国際輸送の専門家集団であり、ビジネス書類から貨物まで、220の国と地域への配達を提供しています。さまざまな輸送方法を展開し、顧客のニーズに応じた輸送方法を提供しています。
4PX
越境ECを専門としたロジスティクスサービスを提供しています。
世界26カ国で国際物流サービスを展開し、企業の要望に応じたソリューションを提供しています。
UGX
日本郵政グループが提供する国際宅配便サービスで、
EMSと呼ばれる日本郵便が提供している国際スピード郵便よりも大型貨物や複数個口の配送を得意としています。関税やFBAへの納品対応も可能です。
ヤマト運輸
国際宅配便サービスを提供する大手企業の1つです。ヤマトグループのネットワークを活用し、世界200以上の国や地域への配送が可能です。
佐川急便
国際宅配便や海外向け通販事業を展開しています。重量0.5kg刻みのシンプルな料金体系を採用し、日本国内どこからでも国際間輸送が可能です。
まとめ
越境ECや海外宛の荷物の送付に際しては、国際配送料金の比較が重要です。
しかしながら、海外配送における関税やその他の費用、そして国際的な配送に対する様々な検討事項も考慮すべきです。
さらに、国際宅配便サービス企業を選定する場合、価格だけでなく、他の比較ポイントも考慮すべきです。
本記事を参考にしながら、各社の特徴をじっくりと検討し、自社に最適な配送パートナーを選択しましょう。
今回は国際宅配便、国際郵便について詳しく解説しました!現代は個人間で海外への発送もできとても便利な世の中になりましたが、送りたい荷物や、送りたい日にちなども考慮してそれぞれの宅配会社を上手に活用できたらいいと思いました。